愛車を購入する際に「軽自動車にしようか?それとも普通車にしようか?」と悩む方も多くいらっしゃると思います。以前に比べて軽自動車も普通車に負けない走行性能と安全性能を兼ね備え、ファーストカーにしても何ら問題ないほどです。
このページでは、軽自動車を購入することで得られる8つのメリットと4つデメリットについてまとめてみましたので、「軽自動車と普通車のどちらを購入しようか?」と悩んでいる方は参考にしてください。
軽自動車を選ぶことで得られる8つのメリット
軽自動車を購入するメリットは沢山あります。燃費がよく税金が安いことなどから、維持費が安く済む点などは普通車ではなく軽自動車を選ぶ最大のメリットと言えるでしょう。
しかし、軽自動車のメリットはそれだけではありません。最近の軽自動車は進化が著しく、軽自動車を選ぶことで得られるメリットははかり知れません。
それでは、前置きはこのくらいにして普通車ではなく軽自動車を愛車として選ぶことで得られる8つのメリットを見ていきましょう。
自動車税が普通車に比べて安い!
軽自動車を選ぶメリットで、まず思い浮かぶのが先程も少し触れましたが維持費の安さです。軽自動車の自動車税は普通車に比べ安くオーナーに優しいです。
自動車の維持費の中で、オーナーを悩ませるのが4月1日時点でのその自動車の所有者に請求がくる自動車税です。
普通車の場合、一番排気量の小さい1㍑以下の自動車でも自動車税は29500円と高額ですが、軽自動車(乗用)の場合は、一律10800円と一番排気量の小さい普通車と比べてもかなり安いことがお分かりいただけると思います。
仮に、あなたが新車購入から10年間乗り、自動車税を10回払うと仮定すると、排気量が1㍑以下の普通車は自動車税10回で295,000円、対する軽自動車は10回で108,000円でその差はなんと187,000円になります。
参考程度に、2.5㍑以下の普通車の自動車税10年分と軽自動車税10年分を比較して、その差額を表にしてみました。
自動車税金額(1年) | 自動車税10年分 | 軽自動車との差額(10年) | |
軽自動車(乗用) | 10,800円 | 108,000円 | ー |
普通車(1㍑以下) | 29,500円 | 295,000円 | 187,000円 |
1㍑~1.5㍑以下 | 34,500円 | 345,000円 | 237,000円 |
1.5㍑~2㍑以下 | 39,500円 | 395,000円 | 287,000円 |
2㍑~2.5㍑以下 | 45,000円 | 450,000円 | 342,000円 |
長い目で見ると、恐ろしい金額になりますね。
燃費がいい車種が多い!
軽自動車を選ぶメリット、次は燃費の良さです。
ひと昔前の軽自動車は、車種によっては燃費がそれほど良くなく10km/㍑以下の車種もありましたが、最近の軽自動車は一部の車種を除いて、非常に燃費が良くお財布に優しいです。
車種別に見てみると、マツダ キャロル・ダイハツミライース・スバル プレオプラスなどの燃費性能は非常に優れており、JC08モード燃費で30km/㍑を超えています。
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このように最近の軽自動車は非常に燃費が良く、経済的です。
これらメーカーが公表しているカタログ値の燃費は、もちろん運転によって大きく変わりますが、上記の車種の場合は街乗りなどの条件が悪い場合でも20km/㍑を下回ることはあまり無いようです。
車体が小さくコンパクトなため狭い道でも問題ない!
ホイールベースが短く回転半径が小さいので小回りが利く点も軽自動車を選ぶ事で得られるのメリットと言えるでしょう
都会で生活している方は、それほど感じないかもしれませんが狭い路地を走行するにはコンパクトなボディーに小回りの利く軽自動車が最適です。
軽自動車の回転半径は小さなもので3.9mと4m以下の車種もあり4m台前半の車種が多くかなり小回りが効きます。普通車は国産車で最小の車種でも4.5mほどなので、そう考えると軽自動車の方が非常に小回りが利くということがお分かりいただけると思います。
また、軽自動車のボディサイズは以下のように制限されています。比較参考に普通車のボディサイズの規格も載せています。
全長 | 全幅 | 全高 | |
軽自動車(乗用) | 3,400mm以下 | 1,480mm以下 | 2,000mm以下 |
普通車(5ナンバー) | 4,700mm以下 | 1,700mm以下 | 2,000mm以下 |
普通車(3ナンバー) | 4,700mm~ | 1,700mm~ | 2,000mm~ |
このように普通車に比べ軽自動車は非常にコンパクトで狭い道で安心して走行することができます。
普通車に比べ高速道路を安く利用できる!
高速道路の料金が安いことも軽自動車のメリットのひとつです。
軽自動車は2000年9月までは高速道路での制限速度が80km/hに制限されていましたが、2000年10月から普通車同様に100km/hで走行することができるようになりました。
このように現在では軽自動車は普通車と同じ速度で走行できますが、高速道路の利用料金は普通車より安く非常にお得です。
筆者の住む広島県の山陽道広島インターチェンジからお隣の岡山県の山陽道岡山インターチェンジまでの高速道路料金で比較してみた結果が以下の通りです。
条件は朝9時に出発でETCを利用、途中一般道は使用せずに山陽自動車道で広島IC~岡山ICまでの料金をシュミレーションしています。なお、今回の高速道路料金のシュミレーションは高速道路料金検索サイト「ドラぷら」を使用しました。
高速道路の区間 | 料金 | ||
軽自動車 | 山陽道 広島IC~岡山IC | 3,060円 | |
普通車 | 山陽道 広島IC~岡山IC | 3,790円 |
山陽自動車道 広島ICから岡山ICまでの区間は148.7kmで約1時間40分で到着する距離ですが、その区間の高速道路料金が普通車と軽自動車では730円もの差があります。
食事1回分くらいの差が出ますので侮れません!
リセールバリューが高い!
場合によっては軽自動車を選ぶ最大のメリットとなるのがリセールバリューの高さです。
軽自動車は新車価格からの値下がり率が普通車に比べ少なく、中古車でも新車と変わらない値段で販売されているのをよく見かけます。
近年、軽自動車の走行性能・居住空間の快適性・安全性などの大幅な向上もあり、軽自動車は非常に需要が高く現在では街を走行している自動車の三分の一が軽自動車です。
それだけ、愛車購入時に軽自動車を選ぶ方が増えているのです。
また軽自動車を選ぶ方の全てが新車を購入するわけではなく、中古車を選択する方も非常に多いことから軽自動車の中古車は高値で推移しています。
新車購入時の価格から値段(価値)が落ちにくいのが軽自動車の特徴です。
多額の費用を投じて購入した愛車(資産)の価値が下がりにくいことは大きなメリットです。
ホンダ N-BOXの中古車で見る!軽自動車のリセールバリューの高さ
軽自動車のリセールバリューの高さを分かっていただくには、上記説明では不十分なので実際に新車と中古車での価格を見比べてご説明します。
まずは、以下の画像をご覧ください。(スマートフォンでご覧の方は画像が小さくてごめんなさい)
上記画像の中古車は、ホンダN-BOXで走行距離2.4万キロ・車検残り2年・2WD(FF)で装備がLEDライト・両側自動ドア・フルセグナビ・エンジンスターターなどが付いています。
このN-BOXの中古車は、車両本体価格が153万円、支払総額が166.4万円とのことですが、実はこのホンダN-BOXの新車価格はなんと1,752,840円(約175.2万円)です。
証拠画像が以下の通りです。
新車価格はオプション等の値段を含んでいませんので、実際はもう少し価格差がありますが新車と中古車との価格差があまりないことに驚いたのではないですか?
ホンダ N-BOXは軽自動車の中でも人気が高い車種なので特にリセールバリューが高い車種であると言えますが、それにしても軽自動車のリセールバリューの高さに驚きですね。
地域によっては車庫証明が不要!
登録や名義変更に車庫証明書が必要ないことも軽自動車を選ぶメリットといえるでしょう。
地域によっては車庫証明書が必要な場所もありますが、必要のない地域が多いです。※都会は車庫証明書が必要な地域の方が多いです。
普通自動車の場合、登録や名義変更には車庫証明書(発行1か月以内)が必要です。
車庫証明書は筆者も実際に発行手続きをしたことがありますが、車を駐車する場所を管轄している警察署で書類をもらい、駐車場所の所在図・配置図を記載したりと慣れていないと少し大変です。
また、自己所有の土地に車を駐車する場合はいいのですが、月極め駐車場やアパートの駐車場の場合、管理者に書類の記入をお願いすることになり場合によっては手数料を請求されることもあります。
時間も費用も掛かってしまう車庫証明書を準備することなく、登録や名義変更が出来ることは軽自動車を選ぶ際のメリットと言えるでしょう。
軽自動車は車検が安い!
車検費用が安いことも軽自動車を選ぶメリットです。
車検には法定費用といって整備料などとは別に必ず必要な費用がありますが、軽自動車の場合、一番コンパクトな普通車と比べても法定費用がかなり安いです。
下の表をご覧になってください。※下記の表に記載されている金額は2019年2月現在のモノです。
自賠責保険 | 重量税 | 印紙代 | 法定費用合計 | |
軽自動車 | 25,070円 | 6,600円 | 1,100円 | 32,770円 |
小型乗用車 (~1000kg) | 25,830円 | 16,400円 | 1,200円 | 43,430円 |
中型乗用車 (1001~1500kg) | 25,830円 | 24,600円 | 1,200円 | 51,630円 |
大型乗用車 (1501kg~2000kg) | 25,830円 | 32,800円 | 1,200円 | 59,830円 |
特大乗用車 (2001kg~2500kg) | 25,830円 | 41,000円 | 1,200円 | 68,030円 |
車検時に必要な法定費用だけでもこれだけ差が出ます。
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、自賠責保険料と印紙代は軽自動車・普通車ともに差が少ないのですが、車輌の重量に応じて税額が決定する自動車重量税に関しては、車両重量の軽い軽自動車は税額が安く、普通車は車両重量が重くなるにつれ税額が高額になっていきます。
新車購入時は3年、それ以降は2年周期で必ず受けなくてはならない車検の費用が安いことも軽自動車を選ぶメリットのひとつです。
軽自動車はメンテナンス費用が安い!
メンテナンス費用が安いことも軽自動車を選ぶメリットのひとつです。
自動車を所有していると定期的に交換する必要のある潤滑油(エンジンオイルなど)やタイヤなどの消耗品の交換は定期的に行わなければなりません。
高性能エンジンを搭載した普通車の場合、エンジンオイルも高性能なエンジンオイルを使用しなければならないので、一回のオイル交換が1万円近くになることもあります。また、車が大きくなればもちろん装着されているタイヤもインチが大きなものになりますのでタイヤ交換時は非常に高額になります。
軽自動車の場合、特にこだわりがなければオイル交換も2000円程度で交換可能ですし、タイヤに関しても155/65R-13というサイズなどは軽自動車に多く装着されているサイズですが、4本で9,800円という破格で販売されていることもよく見かけます。
もちろん、軽自動車に使用するエンジンオイルもタイヤも高性能で高価なモノもありますのでこだわればきりがないのですが、安く済ますことができるのも軽自動車を選ぶメリットです。
軽自動車のデメリット
ここまで、軽自動車を選ぶ事で得られる8つのメリットについてご説明してきましたが、軽自動車を選ぶことはメリットばかりではありません。もちろんデメリットもあります。
ここからは、軽自動車を選ぶ4つデメリットについてご説明していきます。
これから、ご説明する内容は筆者が軽自動車を長年愛用してきた中で感じたものなので、人によってはデメリットと感じないモノもあるかと思いますがご理解ください。
普通車に比べ安全性で劣る
軽自動車は普通車と比べて安全性で劣ることをデメリットとして挙げましたが、軽自動車の安全性が低いということではありませんので勘違いしないでください。あくまでボディサイズの大きな普通車と比べて劣るという意味です。
軽自動車の安全性は日々進化しており、過去の軽自動車に比べ格段に安全性が向上していますが、普通車に比べボディサイズが小さいので衝突時の安全性は劣ります。
最近では各メーカーが、衝突安全ボディや自動ブレーキなどの事故予防対策も行っていますので、普通車と比べても安全性で劣っていることはないかもしれませんね。
エンジンパワーがないので追い越しに苦労する
軽自動車を選ぶデメリット、次はエンジンパワーが低いので追い越しに苦労するという点です。
筆者が軽自動車を運転する中で一番感じたことかもしれませんが、軽自動車はエンジンパワーが低いので前車を安全に追い越しをすることができなく、高速道路などでも追い越しに時間が掛かってしまい大型トラックに危険なあおり運転をされることもよくありました。
決して、無理な追い越しをしていたわけではないのですが、筆者が愛用していた軽自動車はターボ無しのエンジンでオートマだったので悲しいくらい加速性のが低く、追い越しを開始するも後続から速い車が来て追い越しを中止することもありました。
4人しか乗れないので5人以上の家族には不向き
軽自動車の乗車定員は4名なので、5人以上の家族には不向きな点も軽自動車を選ぶデメリットといえます。
筆者の家族は夫婦と子供3人の5人家族です。12歳未満の子供の場合、3人で大人2人とカウントできるので一番上の子供が12歳未満の間は軽自動車でも家族5人で乗車することができましたが、一番上の子供12歳以上になって以降は家族5人全員で軽自動車に乗車することができずに不便に感じました。
5人以上の家族をお持ちの方で家族全員で行動することが多い場合は、軽自動車は不向きかもしれません。
もちろん、普通車をお持ちでセカンドカーとして軽自動車を選ぶことは超お勧めです。
普通車に比べると車体が小さいため荷物があまり乗せられない
最近では軽自動車は自転車を乗せられる車種もあり、荷物があまり乗せられないという点は軽自動車を選ぶうえでのデメリットにはならないかもしれませんが、あくまで同じボディタイプの普通車と比べてという意味でお考えください。
軽自動車のボディサイズは、軽自動車を選ぶメリットの3番目「車体が小さくコンパクトなため狭い道でも問題ない!」の中でもご紹介しましたが以下のように制限されています。
全長 | 全幅 | 全高 | |
軽自動車(乗用) | 3,400mm以下 | 1,480mm以下 | 2,000mm以下 |
普通車(5ナンバー) | 4,700mm以下 | 1,700mm以下 | 2,000mm以下 |
普通車(3ナンバー) | 4,700mm~ | 1,700mm~ | 2,000mm~ |
このように普通車と比べボディサイズの小さな軽自動車は、狭い道を走る上では小回りが利きその点はメリットとなりますが、ボディサイズが小さい分、車内空間も小さくなってしまいます。
同じボディタイプの普通車と比べ荷物を乗せられる量で劣る点はしょうがないかもしれませんが軽自動車を選ぶデメリットです。
まとめ
以上、軽自動車を選ぶ8つのメリットと4つのデメリットについてご説明しましたが、まとめとして、軽自動車を選ぶことで得られるメリットはかなり大きいです!
デメリットに関しても、筆者が軽自動車を長年愛用する中で感じたことでしたが、あえてデメリットとして挙げた程度です。
このページの冒頭でも触れましたが、最近の軽自動車は普通車に劣らない走行性能と安全性能を兼ね備えています。セカンドカーとして選ぶ事はもちろん、ファーストカーとしても軽自動車は非常におすすめです。
様々なボディタイプの軽自動車が各社から販売されているので、あなたの生活スタイルに最適な軽自動車を選んでみてはいかがでしょうか?