交通事故のイラスト

まず事故減価額証明書とは、一般財団法人の日本自動車査定協会が発行してくれる事故による車の評価がどれくらい減っているか公正的に評価してくれる証明書です。

日本自動車査定協会は、経済産業省や国土交通省を主務官庁としている公的機関なので、証明書として強い交渉材料の一つになります。

全ての人が依頼するわけでもなく任意の証明書なので費用も掛かりますし、発行してもらうには、いくつかの条件をクリアする必要もあるので注意しましょう。

大まかな発行条件は、修復歴のある車両に関してという事です。修復歴というのは、交通事故により自動車の「骨格」部分に修復歴もしくは欠陥が生じたものを指します。

なので、骨格部分じゃない車の部品に傷がついて修理した場合は、その対象にはなりません。

事故減価証明書はどんな時に取得するものなのか?

では、実際に事故減価額証明書を取得するのは、どんな時なのかというと、一番多いのは、車を運転している時の相手からの貰い事故です。

例えば、こちらは、信号待ちなどで停車している時に、後ろから追突されて車が破損した時などに、当然こちらの車の修理代は、相手の負担になり保険会社からの修理代を補償してもらえます。

しかし、修理代を支払ってもらっても、一度傷がついてしまった車は、売却する際にも査定額が落ちてしまいます。車を売却する時には、事故車じゃないか修理歴はないかなども確認されるからです。

一般的に、価格落ちと表現されますが、この価格落ちについて、事故を起こした相手の保険会社に評価額が落ちた分まで支払いを要求しても拒否されることが多いのです。

こういった交渉時には、口頭での交渉を続けても時間の無駄になることが多いので、少し費用が掛かっても書面で確実に交渉する方が、確実に事が進む場合が多いのです。

なぜなら、評価がどれくらい落ちたかというのは、とても証明しにくく保険会社も今まで様々な案件を扱っているので個人で要求するのはとても難しいのです。

そのため、経済産業省や国土交通省を母体とする自動車査定協会に事故減価額証明書を発行してもらい事故の評価損を証明してもらう事は、保険会社に価格落ちの分を保証してもらうために有利になる書類なのです。

しかし、この書類があっても100%要求が通るわけではありません。請求が通らなかった場合は、事故減価証明書の費用だけが掛かってしまうので、取得する際には、良く考えてから予約しましょう。

過去に、評価損が認められたことが多いケースとして、車を購入したばかり(新車購入)、走行距離が少ない、海外高級車、国産の人気車種などは、費用損が認められやすい傾向にあります。

逆に走行距離が長い、購入してからかなり時間が経っている場合(5年以上など)などは、評価損が認められなかった事もあるので気を付けましょう。

事故減価額証明書の発行にかかる費用は?

実際に、事故減価証明書を発行するのにかかる費用は、1万円プラス税金になります。証明書の発行には、持ち込み査定と出張査定の2パターンあり、出張査定を依頼する場合には、費用が先ほどの基本料金にプラスで3000円かかります。

交通事故の被害に遭って、愛車の骨格部分を修正するような大修理をすると愛車のリセールバリューは大きく下がります。そのことを考えると発行費用を払ってでも愛車の価値の下落分を取り戻せるなら安いのではないでしょうか?

まとめ

一歩的な加害者側の過失によって愛車を傷つけられ、時間も精神的肉体的な苦痛も味わっているのに、保障されるのは、普通にしていれば必要のなかった修理代のみというのは、本当に納得がいきません。

しかし、大抵の保険会社というのは、自分の会社から支払う保証額を減らすようにしますし、また会社からもそう指示されています。

そして、相手は企業でこちらは、丸腰とも言える個人なので、こう言った交渉時には本当に不利になりますが、第三者の公的機関である日本自動車査定協会に証明書を発行してもらってせめて、評価損を取り戻したいところです。

認められるかどうかは、また別の問題として、交通事故による車の評価額が落ちたことを保険会社の方から補償しようと言ってくることは、まず無いので、被害者側が動いていく事が大切な事です。

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